こんにちは、ジャクスタポジション 西山です。
この記事は、Movable Type Advent Calendar 2023、3日目の記事です。
企業などのウェブサイトを運営する際、そのお問い合わせ窓口として、メールフォームを設置するのが一般的ですが、ここ数年は、そのメールフォームを利用した迷惑行為に悩まされているケースも増えてきました。
本来であれば、ウェブサイトを閲覧した方などからの問い合わせなどを受信するはずが、海外からのフィッシングなどの迷惑メールや、不要な営業・売り込みのメールを大量に受信することになってしまい、業務に支障をきたしていると相談をお寄せいただくことも多いです。
先日もあるウェブサイトの新規構築相談を受けている際に、「不要なメールばかりが届いてしまうので、メールフォームは必要ない。電話番号の掲載だけで良い。」と要望をいただきました。
ウェブサイトを利用する側としては昼夜問わず自分のタイミングで問い合わせることができ、またウェブサイトを運営する側としても、そのような見込み客とコミュニケーションが取れる便利なツールのはずが、このような事情で利用できないのは、とてももったいないと思います。
実は弊社ウェブサイトも同じで、一時は毎日数十件の不要なメールを受け取ることも少なくありませんでしたが、昨年末にリニューアルした際にメールフォームをMovableType.net フォームに入れ替え、その後に少し工夫をすることで、今ではほぼ不要なメールを受信することがなくなりました。
そこでこの記事では、弊社ウェブサイトで実践している「メールフォームを利用した迷惑メール」や、「営業・売り込みなどのメール」を減らす方法について、MovableType.net フォームの活用方法を交え、ご紹介しようと思います。
フォームを利用した迷惑行為の種類
メールフォームを利用した迷惑行為には大きく2種類があります。
- ボット(プログラム)を利用した自動送信タイプ
- 人が操作してメールを送信する手動送信タイプ
ボットを使用した自動送信は、メールフォームを見つけては機械的に情報を入力して送信してくるもので、無差別にフォームへアクセスしてきます。
一度メールの送信に成功した後は、自動返信で戻ってきたメールアドレスを収集し、次回以降はそのアドレスに直接送信してくることも考えられます。
一方、人が操作してメールを送信するケースでは、いわゆる訪問営業やテレアポ(電話営業)のようなカタチで、1つ1つ入力欄を確認しつつメールを送信してきます。
メールを利用した営業行為は特定電子メール法によって規制されていますが、メールフォームの場合、厳密にはこれに該当せず、現時点では規制することができないようです。
自動送信タイプへの対処方法
ボットを利用した迷惑メールの自動送信は、機械的に行われているがゆえに、人間の目にしか判断できない内容を含めておくと、それを防ぐことができます。
例えば、初期値がONになったチェックボックスをOFFにしないと送信できないようにしたり、reCAPTCHAを導入して「私はロボットではありません」にチェックを入れないと送信できないようにするなどが考えられます。
reCAPTCHA
https://www.google.com/recaptcha/about/
MovableType.net フォームではreCAPTCHAが利用可能
Movabletype.net フォームでは全プランでreCAPTCHAが利用可能なので、これを利用することでボットによる自動送信を防ぐことが可能になります。
reCAPTCHA機能について
https://movabletype.net/form/manual/recaptcha.html
ボットと疑われる場合に自動的にreCAPTCHAを表示したり、常に表示させたりすることが可能です。
弊社の場合、MovableType.net フォームとreCAPTCHAの導入により、自動送信と思われる迷惑メールのほぼすべてを防ぐことができました。
手動送信タイプへの対処方法
自動送信とは違い、人の手による操作が行われているので、弊社ではまずメールフォームの上部に「弊社への営業・セールス目的でのご利用はご遠慮ください」と掲載しました。
これだけでも一定数を防ぐことはできましたが、これだけだと読み飛ばされてしまうのか、それでもまだ多くの営業・売り込みメールが届いたので、MovableType.net フォームの機能を利用して、少し工夫してみました。
お問い合わせ種別にあわせ、メッセージを表示
弊社ウェブサイトのフォームでは、お問い合わせ種別を選択してもらうようになっています。
お問い合わせ種別で「その他」を選択した場合に、以下のようなメッセージを表示させたところ、それまで毎日届いていた営業や売り込みのメールが、ほぼ届かなくなりました。
たったこれだけ?と思うかもしれませんが、選択した項目にあわせてメッセージが表示されるので目に止まりやすいのと、返信しない場合があることを明示していることもあり、効果はあったようです。
MovableType.net フォームでは、スタンダードプラン以上の場合、選択した内容にあわせて表示項目を変更することが可能なので、この機能を利用しています。
選択項目によってフォームの表示項目を変更する(表示条件)
https://movabletype.net/form/manual/branchlist.html
MovableType.net フォームなら、ノーコードでこれらを簡単に作れるので、ちょっと試してみようと思ったときに、サッとできるのが非常に良いですね。
メールフォームを安心して利用するために
お問い合わせフォームを利用した迷惑メール送信や、営業・売り込みメールの送信は、受信する側にとってはその対応だけでも業務に支障をきたしてしまう場合もあります。
メールフォームを利用した営業・売り込みメール送信は、一般的な郵送によるDMやメールマーケティングよりも開封率あるいは反響率が高いとされ、その代行を実施する企業もあります。
そのすべてが悪いとは思いませんが、少なくとも迷惑に感じている人がいて、それならメールフォームはいらないと感じている企業も少なくありません。
その結果、ウェブサイトやインターネットの利便性が損なわれてしまうのは、決して良い方向に進んでいるとは思えないので、お問い合わせフォームを利用して営業・売り込みメールを送信する際は、そのような配慮を心がけて欲しいと思います。
今回のMovableType.net フォームを利用した対処方法は、その意味では効果があるように思いますので、同じような問題を抱えていらっしゃる企業さんやご担当者さんは、MovableType.net フォームの利用も検討してみてはいかがでしょうか
明日もお楽しみに!
以上、弊社で実践しているMovableType.net フォームを利用した迷惑メール、営業・売り込みメール送信への対処法をご紹介しました。
冒頭にも書いたとおり、この記事はMovable Type Advent Calendar 2023への参加記事です。
明日以降も、Movable Typeをテーマにした記事がいろいろと公開されますので、お楽しみにお待ちくださいね!